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リングにかけろ その7

ほとんど勢いだけでだらだらと書いております──リンかけ「世界大会」編、その7。

スペシャルローリングサンダーの攻略

黄金の日本Jr. vs ドイツ戦、第2試合、いぶし銀・志那虎一城 vs ナチスの亡霊・ヒムラー。中学生なのに、「いぶし銀」だの「ナチスの亡霊」だのって肩書きもどーかと思うのだが......。
さて、この志那虎のスーパーブローといえば、あの「スペシャルローリングサンダー」。約1秒の間に5発のパンチを相手の急所にぶち込むという全世界が戦慄に震える究極の必殺技なのだが、これもドイツチームの天才、IQ300な中学生ヘルガが分析、攻略済み。そして、それを忠実に遂行するのが、ナチスの亡霊・ヒムラーなのだ。

スペシャルクロスカウンター

しかぁーし、日本チームには、あのアインシュタインアカデミーでヘルガとともに学び、首席を争ったというコンコルドクラブケンザキジムニューヨーク支部のキャサリンがいる。キャサリンは、すでに試合が始まっているのにデータ室に駆け込むのであった。データの分析ってさぁ、試合が始まる前にやっとけよ、キャサリン。始まってからぢゃ、遅ぇーんぢゃねぇーか?
「これはたしか運動量保存則と弾性係数式との複合方程式なのだけど、SCC∞(無限大)というのは一体......。シナトラのパンチの速度がSRTで0.1秒間に五発ということは、一発の値の平均値は0.02秒......。ヒムラーのパンチの速度をこのデータから分析すれば......。0.018秒......。シナトラよりも0.002秒はやいわ。ハッ......。ま、まさか......。シナトラのパンチのスピード0.02からV1を、ヒムラーのスピード0.018からV2の数値を算出し、それぞれに代入したとすれば......。衝突後のシナトラのうける衝撃がSCC∞......、ということは......、もしやこのSCC∞というのは......。い......、いけない! シナトラ......、SRTをうってはダメ......!!」
てことで、いぶし銀・志那虎一城の「スペシャルローリングサンダー」は、ナチスの亡霊・ヒムラーの「スペシャルクロスカウンター」の前に敗れ去るのであった......。けどさぁ、ヒムラーのパンチが志那虎より早いって分かった時点で、ちょっとボクシングに詳しい人ならすぐにSCCが打てるって思いつくんではないかと思うぞ。別に、運動量保存則と弾性係数式の複合方程式を持ち出さなくてもさぁ......。

ジェットアッパーの解析

さて、第3試合は、越後長岡の貴公子・河井武士 vs ゲーリング。すでに2連敗しているドイツなのだが、自信満々なヘルガとゲーリング。それに対して、またまた試合直前になって公式を眺めているキャサリン──「こんな難解なの、みたこともないわ......」。そして、リングに上がろうとする河井武士に向かって「Jアッパーをうつことはひかえてください」と言い放つ。うーむ。もしかして、キャサリンって、ほんとはむちゃくちゃ頭弱いのかもしれない。「ジェットアッパー」を打たずして、どうやって河井が勝てるとゆーのか......? つか、何度も言うけど、もっと事前に研究しとけよ、キャサリン......。
てことで、またまたヘルガの公式の前に、河井武士の「ジェットアッパー」、玉砕......。

「ああ...もっとはやく気がついていれば...、カワイとゲーリングは、身長、体重、髪の毛一本までも、まったく同一の肉体構造をもっていたうえに(以下省略)」
当時、ジャンプを読んでいた全員が思いました。キャサリンがもっとはやく気がついていればと。
しかし、河合はこの苦境を自らの機転で乗り切った。ジェットアッパーと見せかけての左アッパー、舞い上がった相手の落下に合わせて、顔面にジェットアッパー。さすが、中学生なのに越後長岡の貴公子、完璧です。

日本チーム3連勝、ドイツチーム3連敗で、日本チームの決勝進出は確定です。しかし、ドイツの二人、参謀ヘルガと英雄スコルピオンは、ただドイツの名誉のためにリングに上がるのでした。